保有している固定資産を修理や改良した場合、資本的支出か収益的支出かの区分が必要となります。
基本的な区分方法について確認してみたいと思います。
資本的支出と収益的支出
まず、資本的支出と収益的支出、なんだか難しい言葉です。
学問として、簿記を学ぶときに無理やり覚えましたので、今ではなじんでしまっていますが、初めて学んだぐらいの頃は、それぞれ資産的支出、費用的支出のほうがいいんじゃない?と思ったように記憶しております。。
資本的支出とは
資本的支出とは、固定資産の修理や改良のために支出した費用のうち、その固定資産の価値を高め、又は耐久性を増すものであると認められる部分の金額のことを指します。
収益的支出とは
収益的支出とは、固定資産の修理や改良のために支出した費用のうち、その固定資産の通常の維持管理や原状回復のために要したと認められる部分の金額のことを指します。
収益的支出となれば、支出時に費用として処理することができますが、資本的支出となれば、資産計上して減価償却を通じて費用処理していくことになります。
区分のしかた
資本的支出か収益的支出か、あくまで実質で判断することになります。
請求書等に記載されている名目には左右されないので注意が必要です。
ただ、次のいずれかに当てはまる場合には、修繕費とすることができるようになっています。
- 1つの修理、改良等の金額が20万円未満
- おおむね3年以内の期間を周期として行われる
また、上記に該当せずに資本的支出か収益的支出か明らかでない場合には、次のような金額や割合等に応じて区分することができます。
修理、改良等の金額 | 修繕費 | 資本的支出 |
60万円未満 | 全額 | ー |
前期末取得価額 ×10%以下 |
||
上記のいずれにも該当せず、継続して右記の計算を採用している場合 | ①②いずれか少ない額①支出額×30% ②前期末取得価額×10% |
支出額ー修繕費 |
判定フローチャート
固定資産の修理や改良のための支出はさまざまな場面がありますので、判断に迷う場合には、以下のフローチャートを参考にして判定していきましょう。
【編集後記】
昨日は確定申告など。
夕方、久しぶりに上の娘のお迎えへ。
早起きすると、夜すぐ眠くなりますね。。