税金ほか

個人事業主が廃業した際のみなし譲渡について

 

個人事業主がその事業を廃業した場合、一定の要件に該当している場合は、廃業した年についても消費税の納税義務が発生します。

加えて注意しないといけないのは、「みなし譲渡」という規定です。

 

みなし譲渡とは、時価と比較して著しく低い価格で資産を譲渡、または無償で資産を譲渡した場合に、時価で譲渡したとみなして税額を計算する規定をいいます。

 

低い価格で譲渡すれば、消費税を抑えることができるので、この規定でそれを牽制するような感じになるのでしょう。

 

そして、個人事業を廃業した際にも、この「みなし譲渡」の規定が適用されます。

 

なぜ適用されるのか、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、確認してみたいと思います。

 

事業をやめることになり、廃業する前に事業で使用していた車を売却した場合、その売却代金にも消費税がかかることになります。

ですが、車を売却しないまま廃業し、個人利用に転用後その車を売却したとします。

 

この規定がなければ、同じ車の売却取引なのに、事業者として行うか一個人として行うかで、課税関係が変わることになり、不公平な感じになってしまいますね。

 

悪意を持って行う人がいれば、課税逃れを生みます。

それらを防ぐために、この規定が適用されることになります。

 

ご注意いただきたい論点です。

 

これ以外にも廃業時に留意すべきことがいくつかありますが、別の機会に改めて記事にします。

 

 

 

 


■編集後記
昨日は午後から面談1件。

娘たちは学童のおでかけで県庁等の見学に行ったようです。
上の娘は最後の挨拶を任されていたようで、無事お務めをこなしてきたとのこと。
お疲れさまでした。

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  • この記事を書いた人

平川吉輝

税理士、AFP
1979年8月13日生、45歳。
長崎県長崎市在住。
2021年2月1日から日々更新中。

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