私は大学院での2科目免除ルートで税理士になることを選択しましたので、会計2科目と税法いずれか1つを合格すればよかったわけですが、その中から選んだのは固定資産税です。
実際は、固定資産税に合格したあとに、大学院ルートを選択しましたので、固定資産税はあくまで3つのうちの1つ目として選びました。
別の記事でも書きましたが、簿記論を独学で勉強としようと決めた年に、サブ科目として、ミニ税法なら行けるかも?と思い、選択したわけです。
本日は、いわゆるミニ税法の中からなぜ固定資産税に決めたのか、記事にしたいと思います。
試験科目について
税理士試験の試験科目は、全部で11科目あります。
その中から、必須のもの、選択必須、選択科目あわせて5科目合格することが必要です。
会計科目である
・簿記論
・財務諸表論
の2つは必須科目となっています。
選択必須科目は
・所得税法
・法人税法
の2科目、どちらか1つの合格が必要となります。
選択科目は次の通り、
・消費税法または酒税法(どちら1つのみの選択可)
・相続税法
・固定資産税
・国税徴収法
・住民税または事業税(どちらか1つのみの選択可)
となっています。
ミニ税法とは
いわゆるミニ税法とは、その名の通り比較的ボリュームが少ない税法科目のことを指すと思いますが、一般的にこの6つの科目があげられます。
- 消費税法
- 酒税法
- 国税徴収法
- 住民税
- 事業税
- 固定資産税
この中から、なぜ「固定資産税」を選んだのか、
結論から言うと、「なんとなく」なのですが、それではなんの参考にもなりませんので、一応そのときの思考過程をご紹介します。
固定資産税 選択の過程
基本的には、消去法で決めていったのですが、まず、住民税と酒税法は早い段階で選択肢から外していました。
ちょっとは実務に役立つものをと思ったので、酒税法は一番最初に外すことに。住民税については、先で法人税法と所得税法の選択の際、所得税法を選んだ場合に検討しようと思い外しました。
次に、外したのが「消費税法」です。
個人的には「消費税法」をミニ税法と捉えることができず、選択から外していました。
前述のとおり、あくまでサブ科目として考えていたので、私の場合、消費税法だと許容範囲を超えると判断しました。
(結果的には、サブではなくメインになったので、何でもよかったわけですが、、)
次は「事業税」です。
理由は、ラスト1科目を事業税で決めた先輩税理士に相談したところ、意外と重たいとの助言をいただいたからなのですが、確かに、外形標準課税とか、理論・計算ともに重たそうな印象を受け外すことにしました。
同時に、その先輩から「国税徴収法」は実務で知っているといいかも、とお聞きしていたのですが、私の場合、大原のアドバンスセミナーの講義を聞いても、なんだかすっと入ってこなかった印象があり外しました。眠いときに聞いたのがダメだっただけかもしれません。
というわけで、消去法で残った「固定資産税」に決まりました。
消去法以外の理由も多少あって、大原のアドバンスセミナーを聞いていて、個人的に一番しっくりきたというか、聞き慣れたことばが多かったので決めたところもあります。
あと、試験の日程が最終日の1番目なのもいいかなと、最終日、早く帰りたいので。
選んで良かったか
結果的に1年で合格できたので、「良かった」ということになりますが、試験直後は科目選びを後悔したことを記憶しております。
税理士試験を受けている方であれば、わかることだと思いますが、ボリュームが少ないから勉強が「楽」だとか、「受かりやすい」ということはありません。
しかも、固定資産税は賦課課税方式ですから、途中何やってんだろうと思うことがしばしばありました。
正直、理論の暗記は面白くありません。
計算は、実務には関係ないけど、試験のための勉強と割り切ることができれば、少しは楽しめます。少しは。
ただ、短い時間で合格争いが可能なラインには到達できるので、そういう意味ではいいかもしれません。
なんと言っても、固定資産税の理論題数は、酒税法と並んで少ないのが特徴の一つです。
働きながら受験されている方や、それ以外の理由でも、勉強時間に限りがある方にとっては選択肢として考えてもいいと思います。
しかし、短い時間で合格争いが可能なレベルになるのは、自分だけではないことはわかっていなければなりません。
暗記の精度は、それなりに高いものが要求されることになります。
受験前の情報では、「ワンミス命取り」とか「一字一句」と聞いていたので、ビクビクしておりました。
私が合格したレベルで考えれば、「一字一句」まではないように感じます。
結果、固定資産税をオススメできるかというと、「人による」になってしまいます。
勉強時間に限りがある方で、試験のための勉強と割り切れる方にはオススメなのかもしれません。