税金ほか

医療費控除は家族分もまとめる

医療費が一定額を超える場合に、その医療費を基に計算された一定の金額について所得控除を受けることができます。

 

「医療費控除」と言われるものですが、先日従事した無料相談においても、医療費控除があるから確定申告をという方も結構いらっしゃいます。

 

無料相談の現場でも時折見かけるのですが、ご夫婦で来られて、それぞれで医療費控除を受けようとされるケースです。

それぞれの医療費だから、それぞれ本人分で申告しようとお考えのことだと思うのですが、夫婦合計の税金を小さくすることを考えると別の方法を検討できます。

 

医療費控除は、自分の医療費以外でも同一生計の配偶者やその他の親族のために支払った医療費であれば、どなたかに集計して控除の適用を受けることができます。

医療費控除は10万円を差し引いた金額(所得が200万円未満の場合は所得×5%を差し引いた金額)となるので、それぞれで適用しようとするとそれぞれで足切りがあるので不利になります。

また、所得税は累進税率なので、所得が高い方に集約して適用を受けるほうが有利となります。

 

医療費控除についてはいろいろと論点が多いのですが、この辺りも抑えていただければと思います。

 

 

 


■編集後記
昨日は税理士会の無料相談(2日目)。
医療費は基本的にはどなたかに集計したほうがよいと考えますが、それぞれの所得や源泉徴収税額次第では、分散したままでもいい場合もあります(どちらでも変わらなかったり、合計の還付金額が増えるなど)。
ケースバイケースで対応しましょう。

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  • この記事を書いた人

平川吉輝

税理士、AFP
1979年8月13日生、45歳。
長崎県長崎市在住。
2021年2月1日から 1566日毎日更新中。

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