会計・経理

iDeCoの年末調整手続きについて

会社員でiDeCoに加入している方は年末調整の手続きが必要です。

毎年されている方であれば手続きが漏れることは少ないと思いますが、加入したばかりだとうっかり失念することもあるかもしれません。

最近iDeCoを始めた、という方は控除もれがないか確認していただければと思います。

 

iDeCoの年末調整手続き

会社員の方がiDeCoに加入している場合、払込の方法によって手続きが2通り考えられます。

事業主払込

払込方法が「事業主払込」の場合の年末調整は、事業主が毎月の給与から天引き(源泉徴収)して把握している納付金額を他の社会保険料控除の金額と合算して手続きします。

毎月の所得税の源泉徴収税額も、iDeCoの掛け金とその他の社会保険料を合算した金額を元に算出しているはずです。

 

個人払込

「個人払込」を選択している場合は、本人あてに国民年金基金連合会からはがきが送られてくるので、それを年末調整の資料として、事業主へ提出する必要があります。

ちなみに、「事業主払込」を選択している場合は、このはがきは発行されません。

はがきを開いたら、「令和○年分 小規模企業共済等掛金払込証明書」と上の方に書かれていると思います。これだけだとよくわからないという方もいらっしゃるかもしれませんが、サブタイトル的な感じで、すぐ下に、「確定拠出年金(個人型年金)」とも書かれているので何となくわかると思います(個人的には、iDeCoって書けばいいのに、と思いますが。。)。

 

控除もれのパターン

考えられる「控除もれ」のパターンとしては、手続きが2つあるのでそれぞれであるかもしれません。

1つ目は事業主側のもれです。

小規模企業共済等なんちゃらと書いておりますが、最終的には社会保険料の控除に合算されます。

ただ、そのことをわかっていないとうっかり合算し忘れる、ということがあるかもしれません。

実際、お客様のところで控除もれのケースを見たことがあります(ややイレギュラーな事情がありましたが、、)。

事業所にはiDeCoの登録事業者としての通知が届くので、加入手続きの際に年末調整のことを意識していれば漏れることはないのでしょうが、タイミングや担当者が違えば、失念することも考えられます。

ご自身で確認できるのであれば、源泉徴収票にて確認していただければと思います。

社会保険料等の金額を把握できないということであれば、年末調整を担当されている方に一言確認を入れてみてもいいかもしれませんね。

 

2つ目は、加入者側の「掛金払込証明書」の提出もれです。

加入者に対して、毎年10月頃に前述のはがきが届くようになっておりますが、初回の掛金納付が9月以降となった加入者の場合は、納付された月の翌月の送付となるようです。

最初だとはがきが送ってくる認識もないかもしれませんし、時期がずれると忘れたり、間に合わなかったりするかもしれませんね。

とにかく、捨てずにしっかり保管しましょう。

 

控除もれがあった場合は確定申告

仮に何らかの事情でもれていた、書類が間に合わなかったという場合でも、確定申告することでリカバリー可能です。

確定申告をされていない方であれば、5年間はさかのぼって申告することが可能です。

確定申告をしている方の場合は、「更正の請求」という別の手続きをすることで控除可能です(更正の請求ができるのは法定申告期限から5年以内です)。

控除もれがあると、iDeCoによる節税メリットを受けられていないことになりますので、特に加入したばかりという方は、再度ご確認いただければと思います。

 


■編集後記
久しぶりの1日がかりの研修と、往復の移動でやや疲れました、、
特に移動が。移動方法について、いろいろ検討が必要だと感じました。

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  • この記事を書いた人

平川吉輝

税理士、AFP
1979年8月13日生、45歳。
長崎県長崎市在住。
2021年2月1日から日々更新中。

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