税金ほか

外国税額控除をし忘れた場合

 

外国株式の配当金等は、一定の税率で外国の所得税が源泉徴収された後に、日本でも課税されることになります。

この日本と外国の二重課税を調整するための制度が設けられています。 それが外国税額控除です。

 

所得税の確定申告をした後、納めた税金が多すぎた、純損失の金額が少なかった、還付された税金が少なかったという場合には、「更正の請求」という手続きを行うことになります。

必ず認められるというわけではないですが、修正内容がはっきりしているものであれば、そのまま認められることがほとんどです。

更正の請求が行えるのは、法定申告期限から5年以内です。

 

更正の請求については、「できるもの」と「できないもの」があったりします。

例えば、住宅ローン控除については「できないもの」に該当します。

住宅ローン控除は必ず適用しなければならないというものではなく、適用「する」「しない」を納税者が選択できるようになっています。

税務署からは、適用しないことを選択したんだね、と判断されます。

1度選んだものを、期限後にやっぱりこっちで、ということはできないということですね。

「当初申告要件」といったりします。

 

外国税額控除はどうかというと、以前は当初申告要件がありましたが、過去の税制改正において当初申告要件が廃止され、適用がもれていた場合でも、更正の請求ができるようになっています。

以前、当初申告要件があったことから勘違いされるケースも多い内容です。

ご注意いただければと思います。

 

 


■編集後記
昨日は午後から面談1件。
娘が書いたメモが、いろいろと考えられており(意図していないかもしれませんが)、感心しました。
改めて大事だなと思ったこともありましたので、私も見習いたいと思います。

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  • この記事を書いた人

平川吉輝

税理士、AFP
1979年8月13日生、45歳。
長崎県長崎市在住。
2021年2月1日から 1566日毎日更新中。

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