会計・経理

不動産を取得した際の仲介手数料等の処理について

 

土地、建物などの不動産を取得した際には、様々な諸費用が発生します。

そして、その諸費用のすべてが支払った際の経費として処理できるかというと、そうではないのが悩ましいところです。

特に処理を誤りがちなのが、仲介手数料と未経過の固定資産税相当額でしょう。

結論としては、それぞれ取得価額に含める必要があるものです。

 

土地と建物を一括で購入した場合、不動産業者に支払う仲介手数料については、土地・建物の譲渡代金の割合など、合理的な基準で区分することとなります。

参考土地購入の仲介手数料の消費税区分について

  土地の購入については、「消費」という考え方がなじまないため、非課税取引とされています。   土地を購入する際には、土地本体の金額以外にもさまざまな費用の支払いが発生します。 & ...

続きを見る

 

また、固定資産税は1月1日現在の所有者に課税されることから、売買の際に未経過の固定資産税相当額を負担するのが慣習となっています。

ただ、この固定資産税は買主が本来負担すべきものではないため、あくまで取引対価の一部とみなされます。なので、土地・建物の取得価額に含める必要があります。

 

固定資産の取得に際しては、取得価額に含めるもの含めなくていいものがあります。

ご留意いただければと思います。

 

 


■編集後記
昨日は外出予定なし。
基本オフですが、合間に仕事を少々。
懐かしい動画を観はじめました。
そんなに長くないシリーズなので、数日で観終わりそうです。

医療機関等

医療DX推進体制整備加算、4月から更に細分化

  2024年度の診療報酬改定で、医療DX推進体制整備加算が創設されました。 段階を追って導入等の整備をしていくような経過措置が設けられていますが、再度見直しが行われます。   4月より電子処方箋の発行体制が要件とされていた医療DX 推進体制整備加算と在宅医療DX情報活用加算について、体制が整備されていない場合でも算定できるよう見直しとなります。   3月までの経過措置終了が目前となり、電子処方箋の普及が進んでいない現状を踏まえ、見直しが行われるようです。   見直 ...

ReadMore

会計・経理

やっぱり経理は毎日コツコツがいいと思う理由

経理に限らずかもしれませんが、やっぱりなんだかんだでコツコツやるのが大事だなと感じております。 短期集中、一気に、まとめて、の方がいいこともあるかと思いますが、コツコツやることの効果を感じているところです。 そう考える理由をいくつかあげてみます。     忘れない   自身の経理は翌朝に処理するルールとしております。 前日の領収書であれば支出内容を忘れることは少ないかと思います。 これが1ヶ月前、数週間前となると、これなんだったっけ?ということになったりします。 正しく処理す ...

ReadMore

税金ほか

役員が会社に貸し付けを行った場合の利息の取り扱い

  会社が役員や従業員に金銭を貸し付ける場合には、一定以上の利息をとらないといけないことになっています。 逆に、役員が会社に貸し付けた場合はどうかというと、無利息であっても問題となることはほぼありません(ものすごく高額の場合、役員側の認定課税となることはあったようですが)。   もちろん、役員が利息をもらってもいいのですが、いくつか注意すべき点があります。 まず、役員が受け取る利息は、役員個人の雑所得(事業から生じたと認められる場合は事業所得)となります。 利息なので、利子所得?と考え ...

ReadMore

税金ほか

事業所得と一時所得の損益通算

    一時所得とは 現行の所得税制では、所得の区分を10種類に分類しています。 一時所得とは、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、山林所得、譲渡所得までの8種類の所得以外の所得で、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時の所得で、労務や役務の対価としての性質を有しないもの、と定義されています。 ここで言う「一時の所得」というのは、一般的に言う「一時的な」というものではありません。 一般的に「一時的」というと、暫定的とか、永久的ではないというような意味合いで使 ...

ReadMore

税金ほか

贈与で生命保険に加入するメリットなど

  相続時に遺族が受け取る生命保険金は、「みなし相続財産」として、相続税の課税対象となる場合がありますが、生命保険金については非課税枠が適用されます。 非課税枠は次の通り。 500万円×法定相続人の数 ちなみに、保険金を受け取り時の課税関係は、保険料の負担が誰か、誰が保険金を受け取ったかで異なります。 なので、相続税対策で活用する場合、本人が保険料を負担、受取人を相続人とします。   生命保険を活用した贈与では、次のような契約形態もあります。 例えば、 被保険者:親 契約者(保険料負担 ...

ReadMore

税金ほか

不動産所得で赤字が出た場合の損益通算の特例

  不動産所得は、不動産に係る収入から必要経費を差し引いて計算します。   差し引いた結果が、損失(赤字)の場合には、他の所得(一定のもの)金額から差し引くことができます(損益通算といいます)。   ただし、次に掲げる損失については、損益通算の対象となりません。 別荘等のように主として趣味、娯楽、保養等の目的で所有する不動産の貸付けに係るもの 土地等を取得するために要した借入金の利子に相当する部分の金額   経験的には2のケースのほうに触れることが多い印象ですね。 ...

ReadMore

税金ほか

名義預金とは?指摘されないためのポイントなど

  親が子の名義で預金したり、おじいちゃんおばあちゃんが孫のために預金を積み立てたりすることもあります。 実際にお金を預金している人と口座の名義人が違うものを名義預金といいます。   実際の所有者が亡くなった際には、この名義預金も相続財産として相続税の課税対象となります。 口座の名義だけでは判断されないということですね。   親が子ども名義の預金口座を作りその管理等を親が行っているという場合、この預金は名義預金とみなされる可能性があります。 名義預金と指摘されないためのポイン ...

ReadMore

税理士 税金ほか

地方税のダイレクト納付の操作方法変更について

  地方税のダイレクト納付でPCdeskを利用している場合、2025年3月24日以降、操作方法等に変更があります。   PCdeskのバージョンアップに伴い、以下について変更となります。 期日指定ダイレクト納付のキャンセルが可能に ダイレクト納付期日指定後に、別方法での納付が確認できた場合、指定した期日の前日までであれば、PCdesk上で期日指定キャンセルが可能となります。 また、別方法での納付が確認できた際、期日指定キャンセルの案内メールが送信されます。  ダイレクト納付の ...

ReadMore

  • この記事を書いた人

平川吉輝

税理士、AFP
1979年8月13日生、45歳。
長崎県長崎市在住。
2021年2月1日から日々更新中。

-会計・経理