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【令和5年度税制改正大綱】新NISA制度について

 

 

先日、税制改正大綱にてNISA制度の改正内容について公表されました。

今回の改正は増税の内容が目立っていますが、NISA制度の改正はかなりいい内容となっています。
結構いい感じです。

大綱なので、100%そうなるというわけではないですが(概ねそのまま改正されますが)、簡単に改正ポイントについて確認してみたいと思います。

ちなみに適用開始は2024年からの予定です。

  • 旧NISA制度は2023年末で買付終了
  • 新制度は旧制度と併用可能(旧制度は別枠で運用できる)
  • 投資枠1,800万円(内成長投資枠が1,200万円)
  • 年間360万円(つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円)
  • 非課税期間が無期限
  • 売却可能(投資枠が復活する)

この辺りでしょうか。

 

簡単に書いてしまいましたが、これかなり使い勝手はよくなると思います。

旧制度と別枠運用となるので、つみたてNISAをスタート時(2018年)からフル活用していた人は、別枠で240万円の非課税枠を持てるということになります(早めにスタートしていた人はラッキーです)。

今回の改正で、これまでつみたてNISAの非課税枠40万円をフル活用できないという人でも、自分のペースで投資ができるようになります。

人生で1,800万円の非課税枠を持てるということになるので、40万円の投資枠を使い切れていなかった人には朗報ですね。

また、これまで売却するとその分の非課税枠がその時点で消滅していましたが、改正後は売却したらその分(取得価額ベース)の非課税枠が復活します(頻繁な売り買いはおすすめしませんが)。
いざとなれば、売却できるというのは心持ちもだいぶ変わることと思います。

 

税収全体のバランスもあるので、別の税金での増税、他の金融税制において課税強化される可能性もありますので、手放しに喜べないこともあるかもしれませんが、活用しない手はないでしょうね。

旧制度と別枠となるので、まだ取り組まれていない方は、今からでもできる範囲で早めにスタートさせたいところです。
まだ、口座をお持ちでない人は、とりあえず口座だけは作ったほうがいいですね。

 

 


■編集後記
昨日は外出予定なし。
前日に引き続き、月次・年末調整など。
先日発注していたアイテムが届きました。
予備があると安心できるものってありますね。

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  • この記事を書いた人

平川吉輝

税理士、AFP
1979年8月13日生、45歳。
長崎県長崎市在住。
2021年2月1日から日々更新中。

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