前回からの続きです。
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修士論文(税法)|執筆スタート時の思い込みを振り返る(1)
大学によりスケジュールは多少異なるかと思いますが、私の場合、論文テーマ決定後、1年弱で執筆していくことになりました。 これも大学により異なると思いますが、論文の細かい書き方までは教えてく ...
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「引用」の仕方を気にしすぎていた
剽窃(ひょうせつ)は厳に慎むことと指導を受けるかと思います。
剽窃とは、他の人の文章を盗んで使うことを言います。
なので、引用・参照の仕方を間違えないように気をつけないといけません。
引用の仕方を間違え、剽窃とみなされると大変です。剽窃は重大な不正行為です。
あと、孫引きも禁止です。
孫引きとは、他人が引用等したものを、さらに引用等することを言います。
必ず、その原文にあたらなければいけません。
引用・参照の仕方については、また別の機会に記事にしたいと思いますが、これらのことを気にしすぎてしまい、最初どのように書き進めればよいか困惑しておりました。
なんだか、「 」ばかりになっちゃうような、と。。
後に先生から指導を受けましたが、
一般的に、丸々引用より、
「○○○○」(1)
引用したものに、自分の言葉を付け足すほうがよく、
「○○○○」(1)、△△△△。
それより、参照しつつ全て自分の言葉で書くのが良い
△△△△、△△△△(1)。
とのこと。
あくまで一般的なものであって、引用・参照の仕方はケースバイケースです。
この辺りの加減は、執筆を進めていく中で自然にわかってくることかと思いますが、自分の言葉で書くのがいいからと言って、何者でもない自分の言葉ではなんの説得力もありませんから、オーソリティな文献を参照しつつ書くことが欠かせません。
いろいろな文献の引用・参照の仕方に目を通しながら、早いうちに感覚を掴んでいきましょう!
土日など休みの日に一気に書けるとは思わないこと
1年時のレポートを土日でやることが多く、それでなんとかやり過ごせていたことで、当初論文も同じようにやろうとしておりました。
まとまった時間で書き進めるのが、効率は良いかもしれませんが、人間そんなに集中力は続きません。
税理士試験の勉強のように、日々の積み重ねが大事なんだと、今ならわかります。
持続可能な量を、コツコツ積み重ねて、少しずつ負荷をかけていきましょう!
短距離走ではなく、マラソンのイメージです。
一定のペースで走らないと、続かないし、ペースも急にはあがりません。
先生にはどんどんメールしよう
税理士試験受験生のときも、あまり質問メールなどできないほうでしたが、論文執筆時も遠慮してしまい、積極的な相談ができておりませんでした。
東亜大学は通信制なので、基本メール等を使ったやり取りです。
遠慮していてはいけません。
ある程度、書き進めたところで送ったほうがいいのでは?と思ってしまいましたが、部分的でもいいのでどんどん相談したほうがよいと思います。
私のゼミの先生は、そうおっしゃってくださっていました。
(先生によるかもしれませんので、ご自身で見極めていただければ、)。
私は後半のほうでしか、それができませんでしたが、序盤からどんどん相談したほうが絶対いいです。
新規性、オリジナリティを過度に意識しない
新規性、オリジナリティな論文が求められますが、それは「新発見」や「大発見」である必要はないわけですから(そんなの無理ですし)、最初から過度に意識しなくてもいいような気がします。
解釈の仕方・プロセスにオリジナリティな要素があったり、結論が一般的に言われるものと反対のものを主張したり、その他でもそういった意味での新規制・オリジナリティがあればよいので、論文執筆当初はそれぐらいでいいような気がします。
書き進めていく中で、自分の主張がしっかりしてくれば、自ずと自分だけのオリジナリティな論文になっていくものと思います。
文字数を意識し過ぎない、こだわり過ぎない
大学により異なると思いますが、目安として何万字程度必要などの基準があると思います。
スタート時点であれば、それは途方も無い数字に思えて、とにかく字数を稼がなければと思いがちです。
そのせいで、裁判例などを無駄に引用したりしてページを割こうとしてしまったり。
まさに、当初の私がそうだったわけですが。。
これも気にしないでいいと思います。
基準の字数もあくまで目安であって、絶対にその字数ないといけないわけではないようでした(あくまで私がお世話になったゼミでは)。
先生がおっしゃるには、少ない文字数でまとまっているならその方がよいとのこと。
また、テーマ・構成がしっかりしているのであれば、ある程度の字数には必ずなるような気がします。
終盤は、書きすぎたところを削除していく作業が多かったような、、
却下されても簡単に諦めない
添削指導を受けていると、心が折れそうになることがしばしばあります。
それが続いてくると、これじゃダメなのかぁ、と諦めそうになるかもしれませんが、多少は食い下がってみましょう。
できれば、指導に耐えうる理論武装があればよいと思いますが、先生方も試しておっしゃっているケースもあると思います。
(本当にそれじゃダメなときもあるので、それは雰囲気で感じ取っていただければと思います)
自分なりの考えをぶつけてみましょう。
その主張を通すための、ヒントや道標をきっと出してくれるはずです。
まとめ
書いていると、あんなことこんなこと、他にもいろいろ思い出されますが、今回はこの辺りで終わりたいと思います。
少しだけでも、当時の私と同じようなかた(いないかもですが)の参考になれば幸いです。